ベジタリアン、ヴィーガン、グルテンフリー、宗教的理由など、食べられないものがあるゲストを案内するとき、気をつけることは?

日本にいらした海外からのゲストに、ベジタリアン、ヴィーガン、グルテンフリー、ハラル食その他宗教的理由などで食事の制限がある場合、どのように対応したらいいでしょうか?

今回は、

  • ベジタリアンとヴィーガンで食べられるものはどう違うの?
  • グルテンフリーって何が食べられないの?
  • 宗教によって食べられないものは何?

などの質問に答えていきたいと思います。

ベジタリアンとヴィーガンの違い

ベジタリアンは訳すと「菜食主義」、つまり野菜を食べる人という意味になりますが、実際は「動物性の食品を食べない主義」と理解したほうが早いかもしれません。

肉や魚を食べないのが基本ですが、人によっては魚はオーケーとか、卵は食べるなど、いろいろなタイプがあります。

それに対してヴィーガンは「絶対菜食主義」と訳されます。動物性食品は一切とらないという徹底した菜食主義です。

ヴィーガンの方の場合、かつお節をだしに使ってもダメということになります。つまり、精進料理と同じ考え方ですね。

事前に案内するツアーコースを決める場合、食事が旅程に含まれているなら、必ずゲストの意向を確認しましょう。その際の英語表現は次の通り。

ー食べられるものに制限がありますか?
Is there any dietary restriction?

最近は日本でも特に観光地ではベジタリアン食を提供するレストランが増えていますから、調べて事前に予約をとるなど手配しましょう。

急にレストランを探さなければならないときは、オーダーする前に事情を伝えてベジタリアン食の提供を依頼できるか確認しなければなりません。レストランによっては対応してもらえないときもあるため、できる限り事前に情報収集しておきましょう。

グルテンフリー食って何?

グルテンフリーという言葉は最近になってよく聞かれるようになりました。

本来はセリアック病というグルテン不耐になる病気をわずらう人たちのためにグルテンをのぞいた食べ物のことを呼びますが、最近は健康志向の一環としてグルテンを摂取しない人が増えています。

そのため、多くの航空会社の機内食でもグルテンフリー食が提供されています。

グルテンは、小麦などの穀物に含まれるタンパク質の成分なので、グルテンフリー食とはつまり小麦などの穀類を含まない食事ということになります。

小麦だけを除去すればよい場合は、和食であればご飯がメインで大丈夫と思いがちですが、実は天ぷらやとんかつの衣など、いろいろなところに小麦粉が使われています。

ですからメニューを確認し、慎重に選ぶ必要があります。

英語のメニューがない場合、その場で一つ一つのメニューについて確認し、日本語で説明することになりますので、できる限り事前にレストランに連絡し、グルテンフリーのメニューが可能か確認しましょう。

面倒に思うかもしれませんが、このステップを怠らないことで、日本での滞在中食事に気を使わずに楽しく過ごしていただけるわけですから、がんばりましょう!

宗教によって食べられないものは何?(ハラル食など)

信仰する宗教によって食べられないものがあることはみなさんご存知かと思います。

有名なのはイスラム教徒の豚とヒンズー教徒の牛ですが、他にも厳格なユダヤ教徒は調理法によって食べられないものがあるなど、いろいろな制限が知られています。

日本に観光にいらっしゃるイスラム教徒の方々が増えていますので、今回はイスラム教の食事制限について書きますね。

イスラム教では豚は不浄とされているため、豚肉を食べてはいけないだけでなく、豚を材料につかった調味料などが入っていても食べられません。中華だしの素やゼラチンなどは代表的なものですから注意しましょう。

豚と同様にアルコールも絶対に禁止ですから、間違ってもお酒を勧めないようにしましょう。調理に酒を使ったものもNGの場合が多くありますから、外食の場合事前に問い合わせし、事情を伝えてお願いしておくことが大事です。

また牛や鶏など食べてもいい肉やその他の食べ物についても、決まった方法で処理したものしか食べてはいけないという決まりがあります。この決まりに沿って処理された肉や食べ物は、ハラル食、ハラールフードとして売られています。

こうすればOK!

大事なことは、事前に十分にやりとりをすることです。

日本に観光に来ようと思ってくださる皆さんですから、ほとんどの場合、文化が違えば考え方が違うということを、理解していらっしゃいます。

ですから、何が食べられるか、何に気をつけたらよいか、という問い合わせに気分を悪くされる方はほとんどいません。

当日ガイドすることが決まって、事前にやりとりや手配ができないというケースでは、それまでの情報の蓄積が物を言います。そのようなパターンでガイドが決まる方は、おそらくプロの通訳ガイドだと思いますから、それまでの経験の中で、対応してくれるレストラン、問い合わせ先などのリストを蓄積されていると思います。

まだガイドになったばかりで不安…という方は、悩んでいないでどんどん下見にでかけましょう。下見にいけない場合も、レストランに電話をしましょう。

不安は行動で解消が一番です!

 

 

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